2023北海道マラソン.5
ゼッケンを外して走ればいいものを
素直にバスに乗る意気地なし
25kmの関門に数秒間に合わず、そこでレースは終了。待機していたバスにすぐに乗れ一番前の席についた。窓から眺めていると続々とリタイヤ選手がこのバスの導かれてくる。外はすっかり雨だ。想定よりリタイヤ者が多かったらしく5台くらいあった大型バスがすぐに満員になり、雨の中で長い間行列待機させられている選手たちがかわいそうだった。もっとも外で行列させられていた方が雨に濡れても気温が高かったために寒くはなく、むしろバスの中の方が冷房効いている車中の着衣が濡れている選手の方が辛かったのかもしれない。
車中は皆黙して語らずなのだがなぜか悲壮感がない。悔しさを表している選手もいないし疲労困憊している選手は一人もいない。日焼けしている選手も私以外にはいないという事はラン練は朝か夕方から夜練していたのだろうか。少なくとも暑熱順化のための日中ランはあまり行わなかったのだろうか。自分のことを棚に上げて、他のリタイヤ選手のことを勝手に想像しているのが、かえって虚しくなり情けなくなったので、車窓を見た。
コースの向こう側には25km関門をかろうじて通過し折り返してくる選手たちが重い足取りで必死に走っているのが見える。リタイヤバスからこの選手たちを見る時がバスの中の選手にとって屈辱の瞬間だ。私も今回も虚しくこの光景を見ることになりますます気が滅入ってきた。
バスの最前列に乗っていたので、事務局と各地の収容バスとの無線交信が全て聞こえてくる。20kmやここでのリタイヤ者が多くバスを配車し直す指示が頻繁に入り、大きな大会の大変さがわかる。そして湾岸マラニックの収容班の大変さを思った。
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