2023北海道マラソン.4
走らねば打つぞと雷の折り返し
はしらねばうつぞとらいのおりかえし
雷(らい)=夏の季語
*本来は秋の雷あるいは稲妻という秋の季語を使わねばならないのだが、この道マラが象徴的な夏のマラソンなのと、17音には収まらずまた雷自体に初秋の季節感に含まれるという説明が歳時記にあるために雷の季語を入れました。
スタート順は最も早いサブスリー組のA組から最も遅い組のK組まで10段階に分かれ今回はさらにABCDEF組が8時20分、GHIJK組が8時45分スタートの2部のウェーブ制だった。私はG組だったのでスタートのストレスがなくとてもk持ちよくスタートできた。ただ途中の関門がどうやら以前のままだったらしい、これは8時45分スタート組にはかなりの壁になったのではないかと思う。ただこれはこれでいいのだと思う。関門にひっかかりたくなければ、練習して早くなればいいだけのことだ。北海道マラソンはマラニックと違う速さを競う競技なのだから。
さて、コンビニでしばらく過ごしてレースに合流してみると、ゼッケン番号はH,I,Jの選手ばかりになっていた。何人かGが混じっていたが、選手は概ね正直にスタート順を申告していたようだ。半分は私と一緒で走れていない。まだ15km地点くらいなのに目に入る半分以上の選手がトボトボと歩いている。自分も歩いているくせに、「おいおい夏場のフルマラソンに出るのを軽く考えてんぢゃないの?」と思った。そして走ってみると、目に入る前を行く選手を全員ごぼう抜きできた。ただすぐに足が止まるので、レベル的にはこの位置を走っている選手となんら変わりはない。思ったのは走り歩きを繰り返している間中、走りがキロ6分で走れているではないか。このスピードは無理に早く走っているのではなく自然体で走れるスピードだったので、この時にこの夏必死にラン練した成果を感じた一瞬だった。走れれば私は4時間台で走れる足を作れていたのだ。これだけ練習して早10km地点で走れなくなり、何一つ成果をみることなくこの北海道マラソンを終わることのやるせなさをこの一事で報われたと思った。
雨は本降りになり、直線片道の折り返し地点の向こうの稲光がだんだん近くなってきた。結構近くに閃光が走った時は、さすがにやばいなと思った。この新川通りのランナーたちは電気導流体の集団なのである。主催者の目線で考えたときこのような大きな大会ではもしランナーの頭上に落雷する危険を考えた場合、どのような危険回避策があるのだろうか?この場合はもう何か対策を打てる状況ではないということ。対策は無理なんだと思う。ランナーとしての雷対策は現場を逃避するしかない。つまり近くの建物内に入るしかないわけで、もし落雷事故にあった場合は大会側に責任を押し付けることもできないことなのだと思う。雷雨の中のマラソン大会は結局は偶然がなす運命の世界なのだと思う。
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