打撃を受けている本業の小売店舗の売り上げ回復に気を入れ直している間に、ホタルの季節は過ぎようとしているし梅雨入りの発表も今日明日だ。仕事もラン練も夢中の日々を過ごしております。
さて蛍を読んだ五七をあげてみませう。
ゆるやかに着て人と会うほたるの夜
桂 信子
この句は女のエロイズムが品よく詠まれていて感心してしまう。まだ女性の古い観念に囚われていた戦中戦後に女盛りを迎えた信子女史、硬い観念を物ともせず女性の情念を数多く読んでいらっしゃる。
他に
ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき
窓の雪女体にて湯をあふれしむ
お気に入りなのは
死なうかと囁かれしは蛍の夜
鈴木真砂女
短歌では
其子等に捕らへられむと母が魂蛍となりて夜を来たるらし
窪田空穂
庶民の悲しさややさしさを詠った短歌。母を失ったいたいけな子供たちを慈しむ歌。悲しい中にも幻影が見えてくる。
蛍を題材にした俳句短歌は名句名歌が多い。
で、私の第一番はどど。
恋に焦がれて鳴く蝉よりも泣かぬ蛍が身を焦がす
日本語っていいよね~・・・・・・・・・・・。
コメントをお書きください
ほそはぎ (火曜日, 02 6月 2020 00:21)
桂信子さんには、
ひとづまにゑんどうやはらかく煮えぬ(昭和14年)
昼のをんな遠火事飽かず眺めけり(昭和15年)、と既にどきりとさせられ、
夫逝きぬちちはは遠く知り給わず(昭和16年)とあります。
来春には蛍よりも樺島灯台の光を見たいものですが、順延のため極めて狭き門になりそうで憂慮いたしております。
銀蔵 (火曜日, 02 6月 2020 13:20)
おおっつ、ほそはぎ様、これは貴重なリプライありがとうございます。
誰も見てないかと思ってました〜。桂信子さんの句は実際のところ寡婦時代に淡々と詠んだ真面目な句らしいですね。読み手がスケベなだけなんかな〜(^^)
来春の大会は無事開催できるといいのですが。キャンセル枠は若干ありますので時期が来たらホームページでお知らせしますね。